平成17年7月10日 初版発行 作者:吉村達也
東北の村にある小さな高校で、ひとりの女子生徒が首を吊って死んだ。
黒板には誰が描いたか席割りと同じ、5×5のビンゴの図。
その中央が彼女の席だった・・・・・。
翌日から、各自の机に死の象徴が現れはじめ、タテ・ヨコ・ナナメのどれか一線に並んだとき「ビンゴ!」で生徒が一気に死ぬとの噂が広まった。
そして恐怖の予感は現実に!
十年後、生き残った級友が集まり、誰からともなく母校を訪ねようと言いだした。
だが、惨劇の舞台はすでに廃校。
そこで彼らは驚愕の真実に出会った!
―角川ホラー文庫『ビンゴ』裏表紙あらすじより―
作者の吉村達也は角川ホラー文庫から多くのホラー作品を出されており、現在も第一線で活躍されている現役の作家である。
代表作に、韓国のホラー映画『ケータイ』とコラボした(単なる映画の小説化ではない)『ケータイ』等がある。
吉村氏の作品にはいわゆる学園物(登場人物が学生)が多くあるが、青少年向けではない。
やはり学園物にはホラーの題材になりやすい雰囲気があるのであろう。
この『ビンゴ』も登場人物は高校生たちである。
後半で彼らが大人になり、物語は進んでくが彼らの関係は学生時代の延長である。
凝ったシチュエーションの学園ホラー小説といってもいいであろう。
5×5のビンゴに秘められた謎。
そのビンゴになぞられた同級生たちの死。
物語りは10年後にクライマックスを迎える。
ストーリー
物語は東北の山奥にある全寮制の私立高校で始まる。
不登校の生徒を転地療養の目的で集めたこの学校は、時代の流れで希望者が減り、現3年生が卒業時点で廃校が決まっていた。
つまり在校生徒は3年生の25人のみであった。
八月二十一日、午前二時・・・・・
夏休みも残りわずかになったこの日、25人の生徒全員が学校近くの森の奥に集まっていた。
・・・・・百物語をするためである。
誰が言い出したのかもわからない。
なぜやるのかもわからない。
しかし彼らはその森の奥深くで百物語を始めるのである。
22人が話を終え残り3人となった時、(百物語とは言っても25人分の話で終わる)ここでやめようと言い出す者が出てきたが、多数決で続けられることとなった。
23人目の八木沢智史が語り始めて、その怪異な出来事は始まった。
智史の話が終わったと思われたとき、智史のろうそくが不意に消された。
しかし、智史は消していない。
「何かが吹き消したんだ。ボクはそれを感じた。」
智史は人間以外の何かの存在を感じた。
その時だった。
突然、暗い森の奥でザワザワという音が沸き起こった・・・・・。
「くるぞ、何かがくるぞ」
その直後に得体の知れない何かのエネルギーが、突風となって襲いかかってきたのである。
そして・・・・・
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
作者吉村氏のホラー描写には、ビジュアル的なイメージが鮮明に描かれている。
昔のホラー小説などは読者が自分で想像する描写が多いのだが、吉村作品では、まさにホラー映画を見ているように細部までも目に浮かぶような描写をしている。
どちらがいいという事ではないが、思うに、最近のJホラーの原動力とも受け取れるビジュアル要素の強い現代的なホラー作家であろう。
特にひきつけられたのは、最初の導入部分である。
百物語という、いかにも何かありそうなシチュエーションでゾクゾクする怖さを感じる。
そこでつかみをとり、その後の展開も目が離せない。
まるで映画『リング』の貞子のようなおぞましいものも登場したり、謎解きのようなストーリー展開があったりと、エンターテイメントの塊のような展開になっている。
しいて、けちをつけるならば、最後の謎解きが少しこじつけ気味かな、というところだろうか。
これは読者一人一人の解釈の違いであるからなんともいえないが・・・・・。
東北の村にある小さな高校で、ひとりの女子生徒が首を吊って死んだ。
黒板には誰が描いたか席割りと同じ、5×5のビンゴの図。
その中央が彼女の席だった・・・・・。
翌日から、各自の机に死の象徴が現れはじめ、タテ・ヨコ・ナナメのどれか一線に並んだとき「ビンゴ!」で生徒が一気に死ぬとの噂が広まった。
そして恐怖の予感は現実に!
十年後、生き残った級友が集まり、誰からともなく母校を訪ねようと言いだした。
だが、惨劇の舞台はすでに廃校。
そこで彼らは驚愕の真実に出会った!
―角川ホラー文庫『ビンゴ』裏表紙あらすじより―
作者の吉村達也は角川ホラー文庫から多くのホラー作品を出されており、現在も第一線で活躍されている現役の作家である。
代表作に、韓国のホラー映画『ケータイ』とコラボした(単なる映画の小説化ではない)『ケータイ』等がある。
吉村氏の作品にはいわゆる学園物(登場人物が学生)が多くあるが、青少年向けではない。
やはり学園物にはホラーの題材になりやすい雰囲気があるのであろう。
この『ビンゴ』も登場人物は高校生たちである。
後半で彼らが大人になり、物語は進んでくが彼らの関係は学生時代の延長である。
凝ったシチュエーションの学園ホラー小説といってもいいであろう。
5×5のビンゴに秘められた謎。
そのビンゴになぞられた同級生たちの死。
物語りは10年後にクライマックスを迎える。
ストーリー
物語は東北の山奥にある全寮制の私立高校で始まる。
不登校の生徒を転地療養の目的で集めたこの学校は、時代の流れで希望者が減り、現3年生が卒業時点で廃校が決まっていた。
つまり在校生徒は3年生の25人のみであった。
八月二十一日、午前二時・・・・・
夏休みも残りわずかになったこの日、25人の生徒全員が学校近くの森の奥に集まっていた。
・・・・・百物語をするためである。
誰が言い出したのかもわからない。
なぜやるのかもわからない。
しかし彼らはその森の奥深くで百物語を始めるのである。
22人が話を終え残り3人となった時、(百物語とは言っても25人分の話で終わる)ここでやめようと言い出す者が出てきたが、多数決で続けられることとなった。
23人目の八木沢智史が語り始めて、その怪異な出来事は始まった。
智史の話が終わったと思われたとき、智史のろうそくが不意に消された。
しかし、智史は消していない。
「何かが吹き消したんだ。ボクはそれを感じた。」
智史は人間以外の何かの存在を感じた。
その時だった。
突然、暗い森の奥でザワザワという音が沸き起こった・・・・・。
「くるぞ、何かがくるぞ」
その直後に得体の知れない何かのエネルギーが、突風となって襲いかかってきたのである。
そして・・・・・
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
作者吉村氏のホラー描写には、ビジュアル的なイメージが鮮明に描かれている。
昔のホラー小説などは読者が自分で想像する描写が多いのだが、吉村作品では、まさにホラー映画を見ているように細部までも目に浮かぶような描写をしている。
どちらがいいという事ではないが、思うに、最近のJホラーの原動力とも受け取れるビジュアル要素の強い現代的なホラー作家であろう。
特にひきつけられたのは、最初の導入部分である。
百物語という、いかにも何かありそうなシチュエーションでゾクゾクする怖さを感じる。
そこでつかみをとり、その後の展開も目が離せない。
まるで映画『リング』の貞子のようなおぞましいものも登場したり、謎解きのようなストーリー展開があったりと、エンターテイメントの塊のような展開になっている。
しいて、けちをつけるならば、最後の謎解きが少しこじつけ気味かな、というところだろうか。
これは読者一人一人の解釈の違いであるからなんともいえないが・・・・・。

